漆塗のヴィオラ

公開日 2022年08月30日

新商品の特徴

通常、ヴィオラの表面はニスが0.6mmで塗られており、漆塗を施すと厚みが増して音質が悪くなる。

この新商品のヴィオラは、日光の下、生漆を人力でかき混ぜる輪島市無形文化財指定「天日黒目」で精製したものをベースとして塗り、その塗った漆を「呂色」で使う砥石を使って削り0.1mmの厚みを実現した漆塗の楽器である。(この新商品開発では試作品としてヴィオラ2挺製作)

漆塗により高級感を演出するとともに、一般的なニス加工により倍音が強くなり、音色豊かなヴィオラに仕上がりました。

新商品の開発期間・費用

  • 開発期間 平成28年1月~平成29年3月
  • 開発費用 1,813千円

開発目的・成果

この事業者は、西洋弦楽器の漆塗加工に取り組んできた実績があり、これまでに開発したバイオリンやチェロをコンサートに貸し出すなど輪島市の伝統工芸・漆器技術のPRを行ってきました。今回の新商品開発は、更なる音楽業界への進出と販路開拓に繋がり、輪島漆器業界全体の魅力向上に貢献するものとなりました。

新商品開発事業者の紹介 (株)大徹八井漆器工房

この事業者は、輪島市無形文化財指定「天日黒目」のほか、里山に漆の植栽を行うなど伝統文化を大切にしながら、新しい輪島塗の可能性にチャレンジしています。また、輪島朝市の入口にも販売店舗もあります。

事業者ホームページ http://w2252.nsk.ne.jp/~daitetsu/welcome.html